成功のコツは導入前!


自治体における
ICT整備の必勝法

秦野市・秦野市渋沢小学校

秦野市内の学校ではiPadの稼働率がとても高く、1週間以上前から予約しておかないと利用できないほど人気です。
なぜこんなにも多くの学校でiPadとロイロノート・スクールが活用されているのか?その秘密を秦野市教育委員会の市川先生と秦野市立渋沢小学校の荒谷舞先生にお聞きしました!

iPadとロイロノート・スクールが大人気の秦野市


秦野市教育委員会・市川先生:
ICT機器を全校導入するにあたって教育委員会としては導入から先生方が活用できるところまで責任持って取り組みたいと考えていました。多くの先生方が活用するためには導入前にどのように働きかけるかで大きく変わると思います。そこで、私が重視したのは先生達のICT機器導入への期待値を上げること教育目標に沿った機器整備です 。


導入前からICT機器への期待値を上げる


まずは、ICT機器を使ったらどんなことができるようになるのか?価値はなにか?ということを先生方に事前に知ってもらうことが重要だと考えました。全校導入する前年におこなった施策をお伝えします。

1. モデル校での公開授業

秦野市立上小学校をICT研究モデル校に指定して、iPad40台を先行導入しました。モデル校指定2年目には公開授業と研究報告会を実施し、市内の先生方に各校から数名ずつ参加してもらってICT機器を使った授業を見学してもらいました。

2. 希望した先生へのiPad貸し出し(スペシャリストの養成)

さらに、モデル校と並行して希望した先生方に対し一定期間 iPad を最大40台貸し出して授業事例を作成してもらいました。 事例集としてまとめて市内の先生方に公開したり、研究発表会で実践者にスピーチもしてもらいました。

3. 授業外でもロイロノート・スクールでまとめて発表

また、授業外では小中全校の生徒会が集まる「いじめを考える児童生徒委員会」や「新採用教員宿泊研修」で話しあった内容をロイロノート・スクールでまとめて発表してもらいました。

モデル校への先行導入、個人への貸出し、生徒会活動等さまざまな場面でICT機器を活用している姿を先生方に見てもらうことでICT機器導入への期待値を上げました

教育目標に沿った環境整備


教育目標を達成するために子どもの学習理解を深めること子どもと向き合う時間を確保できるよう、普通教室で使えるICT環境の整備を計画しました。誰もが使ってみたいと思える環境を整備するために工夫したことをお伝えします。

【各校への導入機器】
iPadセルラーモデル41台、Bluetooth対応キーボード41台、タッチペン41本、各教室モニター1台ずつ、Apple TV5台、Apple Lightning Digital AVアダプタ5本、無線LAN対応インクジェットプリンタ1台


1. 導入するアプリを絞った

授業で使うアプリはロイロノート・スクール1つに絞りました。ロイロノート・スクールにした理由は教室で日常的に端末を利用することを考えた時に、どの先生でも簡単に使えること教科を問わず様々な授業で使える汎用性があるアプリであることが重要だからです。ロイロノート・スクールであれば機器が苦手な先生でも、生徒とのやり取りや授業でプレゼンを行うツールとして取り入れることができるのではないかと感じました。

2. iPadセルラーモデル(docomo)

子ども達が授業で使うのであれば軽くて操作が簡単な端末がいいと考え、それに一番適していたのがiPadでした。
セルラーモデルにした理由は立ち上げれば即使える手軽さが決め手になりました。Wi-Fiのことを気にすることなく校外でも使えるのも魅力的です。

3. 全教室にモニター完備+周辺機器導入

iPadを教室に持っていき大型モニターに接続すればWebの検索画面や動画を見せられるように全教室に1台ずつ大型モニターを設置しました。また、iPadで使えるキーボードやタッチペンなどの周辺機器もiPadと同数導入することで、先生方の授業スタイルに合わせて様々な使い方ができるようになりました。

機器を使うまでのハードルを極力下げるためにシンプルさを追求しながらも、先生の個性に合わせられる環境づくりを目指しました。
様々な角度から導入前に期待値を上げ、使ってみたら簡単で便利と思ってもらえる環境を作れたことが稼働率の向上に繋がっていると思います。

ここからは実際に学校でロイロノート・スクールを活用している先生からお話を伺います。
秦野市立渋沢小学校の荒谷先生は、iPadの貸出制度があった時からICT機器を使った授業に取り組んでいます。荒谷先生からは校内でどのように使われているのかお話しいただきます。


iPadが人気過ぎてなかなか使えません

秦野市立渋沢小学校・荒谷先生:
当校では週替りにタブレット使用予定表を作成して全学年で利用しています。この表を見てください。ほとんど埋まっているのでiPadの争奪戦が起きています。

(画像クリックで拡大)

ロイロノート・スクールの良さは思考を可視化 & みんなで共有できること

理科の実験と考察にロイロノート・スクールをよく使います。今まで紙に書かせていましたが、それだとグループのまとめを作成するのに時間がかかっていました。実験の途中経過やノートに書いたことをロイロノート・スクールのカメラで撮影し、カード化することでグループごとに話し合いながら即時にカードを並べ替えさせることで、考察まで短時間でたどり着けます。
また、算数の面積の問題を説明させる時にもロイロノート・スクールを使いました。

ロイロノート・スクールの良い部分は思考を可視化できることだと思います。自分の考えたことをロイロノート・スクールでアウトプットしてみんなで共有できるのもいいですね。

(画像クリックで拡大)

荒谷先生に執筆いただいた、理科の実授業事例もぜひご覧ください!

ロイロノート・スクールを用いて、実験の予想や実験結果のまとめを全体に共有することで、友達の考えを知り、様々な角度から根拠を持って考察ができるようになり、考察に対する苦手意識を緩和してより深い考察が生まれるような授業を展開します。

 実践事例へ


株式会社NTTドコモ様 / 導入事例

タブレットと授業支援アプリを活用し、児童の主体性と「伝える」力が向上。
秦野市立上小学校様の導入事例をご紹介。

https://www.nttdocomo.co.jp/biz/casestudy/hadano/

Photo


クリックで写真を拡大して表示します。